お茶のおいしさを発見する(2)~渋みとの付き合い方~

前回は、樽のあるお醤油屋さんでの味見から始まって、お茶の味見とお茶っ葉の量について書きました。
今回は、お茶の渋みの上手な付き合い方を考えてみたいと思います。

お茶に関する話題でよく聞く困った、失敗!というのは、紅茶や緑茶の淹れ方で「抽出時間が長すぎて渋かった!」があるかと思います。

渋かった!というところに着目する前に、実はお茶っ葉の中に含まれる渋み成分が多いものとそうでないものがあるんです。

緑茶の種類でいうなら、渋みが多いのが煎茶、渋みが少ないのが玉露、その中間が冠茶(かぶせちゃ)

紅茶のざっくりした分け方として、ストレートティー向きとミルクティー向きがあります。ストレートティー向きの方が渋み成分が多い傾向にあるようです。

ということは、渋み成分が少ないお茶っ葉で淹れると、抽出時間が長くても、元々の渋み成分が少ないので、飲んでもあまり渋くない。
逆に渋みの成分が多いお茶っ葉で淹れると、少しでも抽出時間が長すぎてしまうと、渋すぎになってしまいます。

ここまでの話をまとめて、お茶は渋くって苦手だなぁ~とおっしゃる方へのアドバイスを考えてみます。

まずは抽出時間を短くしたら、どうでしょうか。
それでもダメなら、渋くないお茶の種類を試してみては、いかがでしょうか。

既に淹れてしまったお茶が渋すぎる場合は、お湯を加えると薄くなるので渋みを和らげられます。

お茶単体だけで飲むと渋くて苦手だなぁと思う場合は、甘いお菓子と一緒に頂くと、嫌な渋みが心地よく感じられることも。

渋いお茶をいただく前に、予め甘さ控えめのクッキーを用意しておいて、一緒に食べてみてください。
随分と渋みが軽くなったことを感じていただけると思います。

また、緑茶ではあまりしませんが、紅茶ならミルク(牛乳)やお砂糖を加えると、渋みが消えたり和らいで、口当たりが円やかになります。

お次は、お茶の渋みを美味しくいただく応用編。
焼肉や油脂成分の多い食後に、渋いお茶を頂いてみましょう。
お茶が口の中の油脂分を洗い流して、爽やかにしてくれます。
そうお茶が口直しになるんです。

思いつくままに、お茶の渋みとの付き合い方を紹介してみました。
いかがでしたでしょうか。

渋みもお茶が持っている特徴の一つです。
渋みとの付き合い方がわかれば、いっそうお茶をおいしく楽しめる様になると思います。

前回のお茶の量を調整して、おいしさを発見した時のように、自分が心地よく感じる渋みの強さが分かれば、渋みが段々と楽しくなってくると思います。

お湯の温度が一定なら、渋みの強さは、お茶っ葉の量、お茶の種類、抽出時間の長さで変わってきます。
ちょっとずつ変えてみて、おいしい渋みが発見できると良いですね。

今回は書きませんでしたが、実はお湯の温度や飲むときのお茶の温度も渋みに影響してきます。
渋みに関わる条件は、書き出してみるとホントに多いです。

次回は、お湯の温度について書きたいと思います。

※ほかにも、ざっくばらんにお茶について知りたい方は、
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