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紅茶向きの品種があるんです!

一つのお茶の木から、緑茶も紅茶も半発酵茶(烏龍茶)も作ることができます。
あくまで作ることができる、であって、向き不向きはあるようで、品種は緑茶向き、紅茶向きと言われたりします。

今のところ、日本では半発酵茶が少ないからか、半発酵茶向きという記述は見かけたことがないです。

さて、日本の紅茶向き品種には、「べに○○」と付けられるそうです。
たぶん、「べにふうき」をご存じの方はいらっしゃるのではないかと思います。
「べにひかり」、「べにほまれ」、「べにたちわせ」、これらは紅茶向きと言われます。
というか、この三つは紅茶で加工された物しか飲んだことがないです。

日本で一番栽培されている品種の「やぶきた」は、緑茶でも紅茶でも飲んだことがあるんですけれど。

品種でなにが変わるかというと、味や香りが変わります!

日本で作られた紅茶、和紅茶とか国産紅茶という名前で見かけることが増えてきています。
緑茶より、品種の名前が書いてあることが多いように思います。
品種に注目して、入手したり飲んだりして味や香りを楽しむのも、お茶の楽しみ方の一つだと思います。
「わたしは、やっぱり△△(お好きな品種名で)が好みやわ〜」を頭の中とか、心の中で呟いてみてください〜

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それでは楽しくおいしいお茶ライフを〜
では、またー!



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在来と品種茶と製茶と…

お茶の味を決める要素は、いろいろあるような気がします。

いれ方だったり、製法だったり、品種だったり、栽培方法だったり、土地とか土の味だったり、保管状況だったり。
たぶん他にもあるんじゃないかな、と思います。

タイトルにいれた在来とは、その土地で育ったというような意味。お茶の場合だったら、だいたい種から育った一つ一つの株で、味や香り、成長の特性、病害虫に対する耐性が異なる。

品種茶というのは、一つの茶の木から枝を取って、枝分けして苗を作って、同じ特性をもつお茶で茶畑を構成して作った感じ。

栽培したお茶を製茶で、緑茶にしたり、半発酵茶(烏龍茶)にしたり、紅茶(強発酵茶)にしたり。

お茶は、多くの場合ブレンド(合組)して、味や香り、値段を調整して品質を保っています。

でも、品種があったり、栽培方法が違っていたり、製茶の仕方が違っていたり、そんなことをたまには、これどうなっているんだろう?と思うことは、結構頭の中をくすぐるんじゃないかな、と思いました。

冷茶総選挙で、10種類の冷たいお茶が並んで面白いなぁと思って、時間が経って、なんでかな?をキッケケに、さくっと書いてみました。

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おいしくたのしいお茶ライフを送りたいですね(^^)

では、また~



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木曜日にお茶を飲もう♪(セイロンティー)、5/11開催!!

剣を持ってるライオンのマーク、見たことありませんか?

セイロンティーのロゴが写ってるティーハウスムジカの地上1階時代の写真
セイロンティーのロゴが写ってるティーハウスムジカの地上1階時代の写真

実はこれ、セイロンティーを表すマークなんです。

まちライブラリー@もりのみやキューズモールで、セイロンティーを飲みながら持ち寄った本でおしゃべりするゆる〜〜〜い企画っ!!!

どうぞ、セイロンティーってなんや?という方、お待ちしてしてます!!!
(おしゃべりしたい人、紅茶飲みたい人も絶賛大募集中です!!!!)

木曜日にお茶を飲もう♪(セイロンティー)【まちライブラリーブックフェスタ】
https://www.facebook.com/events/813501268805905/ より

続きを読む 木曜日にお茶を飲もう♪(セイロンティー)、5/11開催!!

お茶の楽しみ方を発見する旅に出る「ちがえて学ぶ、ゆうたり茶の間」、はじめます

先日、地元の知り合いと始めたお茶の勉強会を終えました。
ひと月に一回、全部で12回。つまり一年間。

それぞれが持ち寄ったお茶を僕が解説をしながら、淹れてゆく会。

自分が用意するお茶だけではなくて、他人が持ってきてくれるお茶やお菓子。
それぞれ人の色が混ざり合って。ずっと、そんな感じで続けていきました。

一つやれば、新しい関心だったり、お伝えしたいことが出てきて。
12回やって、他にもできるネタはあったんだろうけれど、集まった人たちの関心の高い内容だけやっていったから、ある程度やり切った感があります。

終わってから、何度も振り返っていました。
何があったんだろう、どういうことがこれでやれて、次に何ができるんだろう?と。

そうやっていたら、見えてくる景色というか、ぼやけていた自分のやり方が輪郭を持ち始めました。
お茶に対して色んな実験というか、試みを行って、違いを見て、覚えていくという学び方で、お茶の楽しみ方を発見する旅をしたんだなと。

お茶の勉強会では、基本的に飲んで、どう感じますか?というそれぞれの感じ方を問うことから始めて、香味の解説をやっていくようにしました。

急須の素材の違いもやりました。飲む器の違いもやりました。もちろん、お茶の種類の違いも。

たくさんの違いを体験してもらうことで積み重なった経験が、勉強会に参加してもらった人のお茶ライフを楽しく、結果的に幸せな生活に結び付くといいなぁと思っています。

どれだけやっても、ネタが尽きなかったので、普通に講座というか勉強会というか寄合というか、そんな内容でできる自信を持てたので、種ノ箱で「ちがえて学ぶ、ゆうたり茶の間」をはじめます。

ちなみに、地元の知り合いと始めたお茶の勉強会の最終回は、和紅茶(国産紅茶、日本で栽培された茶の木から製造した紅茶)の飲みくらべを行いました。

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最終回は、ちょっと特別。いつものように、お菓子を持ってきていただいて、お茶が珍しく僕が用意したものだけで。
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ポットから一杯目の紅茶。
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ポットから2杯目の紅茶。色が濃くなっているので、お茶としても濃くなっているのがわかる。

正直に言って、和紅茶というものがこういうものです。というのが、非常に難しいです。
12回目にやって、なんとなくお見せできたんじゃないかというくらいに。

どのテーマの会から参加しても、来られた人に合わせて内容を変えてゆきます。
なので、一回として同じことにはならない。

一期一会なんでしょうか。それも、僕のやり方。

宜しければ、ご参加いただけると嬉しいです。

上級煎茶を揉みながら

上級煎茶というのは、一般的に70℃のお湯で淹れると美味しいお茶。
日本茶インストラクターのテキストでは逆の表現で、上級煎茶というのは目安として70℃のお湯で淹れると記載されています。

煎茶について、僕がいいお茶という表現を聞いたのは、確かホットプレートの手揉み茶の体験に参加したのが最初だったはず。

京都府のいくつかの茶産地に行って、茶農家さんの話を聞いたり、製茶工場を見学したり、お茶っ葉から淹れたりして、日本茶インストラクターになった今だからこそわかるのだけど、ホットプレート手揉みの段階で言われていたいいお茶というのは、上等な煎茶になるように栽培されて摘まれた乾燥していないお茶っ葉という意味。

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手揉み茶(伊勢茶、つまり三重県産)。

ここまで書いて、疑問が出てきて。
日本茶インストラクターのテキストでいう上級煎茶というのは、たぶん上等な煎茶をブレンドしたものを指すのだろう。
でも、単一の品種で上等な煎茶というのもあるし、そういうものを上級煎茶とは指していないのだろうな…ということ。

そういえば、16期の日本茶インストラクターの二次試験のインストラクションでは、紅茶や烏龍茶、抹茶(薄茶)の出題はなかった。
つまり、一般的に日本茶といえば、玉露、上級煎茶、中級煎茶、ほうじ茶を指すよねっ!ということなのかな。

自分が最初にお茶を淹れ始めたのが、海外産の紅茶で、その後、ほうじ茶、煎茶ときたので、インストラクションに紅茶がないのが、微妙な感じがする。
とはいえ、日本で栽培されたお茶っ葉の紅茶が、一つの淹れ方で説明できる状態にないのは、色んな国産紅茶をいれて飲んでみて、なんとなく納得できる。

上級煎茶の話をするつもりが、ちょっと違う方向になってきたので、この辺で終わりにします。

では、また~!

在来の手炒りほうじ茶物語

お茶の木の育て方には、二種類あります。
種から育てた実生という方法と、枝を地面にさして挿し木の方法と。
実生は在来と呼ばれ、挿し木は品種茶と呼ばれます。

最近買ったのが、在来から作られた、このほうじ茶です。

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童仙房在来ほうじ茶2015

筆書きで、存在感のあるパッケージ。
童仙房というのは、京都府相楽郡南山城村の山の上にあたる地区です。

陶芸家の清水善行さんが、自分で土鍋で炒って、パッケージされています。筆も、清水さん。

因みに、清水さんは、お茶の木を育てているお茶農家ではありません。
童仙房地区のお茶農家さんから、「在来」のお茶を仕入れてほうじ茶にされているのです。

なぜ、そうされたのか?

在来の場合、同じ品質のお茶を作るのが難しく、茶の芽や葉っぱを摘んだ後の酸化(発酵)が進みやすい。
他の理由もあると思いますが、結果として煎茶として高く売るのが難しく、茶農家さんが実生から挿し木への植え替えを進める傾向がありました。

このほうじ茶の在来も、数年前、挿し木のお茶の木に植え替えられようとしました。
植え替えの話を聞いた清水さん、「もったいない、ウチが買うから(在来の栽培を)続けて。」となったんだそうな。

在来というのは、種から育つと書きましたが、地面に植えられた種が全部、芽を出すわけではありません。
芽を出したからといって、土壌や土地の気候に適した特徴があり、手入れも適切で、病気で枯れたりしない状態が続かなければ、生き残りません。

言い換えると、在来は、地元の風土で種から根を生やし、芽を地上に伸ばして、生き続けたと言えるのではないかと思います。

ところで、写真には二つパッケージが並んでおり、微妙に違います。
清水さんに伺ったところ、今年は二種、二つの農家さんから仕入れて、それぞれ炒って作ったとのこと。

在来が残ったエピソード、どちらのほうじ茶になるのかは知りません。
自分としては、どっちも美味しく楽しく飲めればオッケーです。

在来の茶畑が残った一例として、ご紹介しました。

おしまい。

玉露や抹茶とは、なんぞや?(出来るだけ分かりやすう書いたつもり)

日本茶の種類を詳しく知らない方を想定して、玉露や抹茶を説明します。

まず、日本茶というのは、日本で育てられた茶の木から製造された緑茶、烏龍茶(ウーロン茶)、紅茶のことを指します。

緑茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、蒸気や釜などの熱をかけて、酸化酵素の働きを止めることで、緑色を残して、加工するお茶のことです。

紅茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、湿度温度を調節して、酸化酵素を働かせて、酸化を完全に行い、茶色にして、加工するお茶のことです。

烏龍茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、湿度温度を調節して、酸化酵素を働かせますが、酸化を完全にするのではなく、途中で熱をかけて、酸化酵素の働きを止めて、加工するお茶のことです。

水分を蒸発させて、乾燥された状態で保管されるので、お店で販売されているのは、乾燥茶葉ということになります。
お茶を飲むには、煎茶のように「乾燥茶葉にお湯に注ぎ、成分を抽出した液体を飲む」か、抹茶のように「粉末状の乾燥茶葉の場合はお湯に溶かして、飲み」ます。

さて、日本茶の中で一番飲まれているのが、緑茶です。
日本では、おダシのような味のする旨み成分の多い緑茶が好まれる傾向にあります。

旨み成分のアミノ酸類と渋み成分のカテキンの比率は、茶の木の栽培方法により、変化させることが出来ます。
仕組みは次の通りです。

茶の木のアミノ酸類の主な成分は、テアニンです。
テアニンは、根の部分で作られて、根から幹、枝を通って、葉に移動します。

ここが重要な点ですが、葉に移動したテアニンは、日光に当たると、渋み成分のカテキンに変化します!

渋みが少なく旨みの多い緑茶を作るには、テアニンからカテキンの生成を抑制する、つまり日光を遮る作業を行います。
この作業を「覆い」と言います。

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本ずづくりプロジェクトで、よしずを敷き、藁を振る、覆いをするため、棚の上に乗った。奥にいるのが私の筈。

 

玉露や抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)は、新しい葉が出てから、20日以上覆いをして、葉を摘んで、乾燥茶葉に加工したものです。
玉露は、煎茶と同じ方法で加工したもので、行程に葉っぱを揉む作業があります。
一方の碾茶は、葉っぱを揉まず、葉のシート上の形状を残します。

玉露と碾茶を製造できる工場がある場合は、どちらが需要があるかを予想して、玉露を多くするか、碾茶を多くするかを調節するそうです。

ところで、覆いを行った茶の木は、光を遮られるので、ストレスを感じたり、弱ったりします。
玉露や碾茶は覆いをする期間の長いので、次の年も、良い葉をつけて貰うには弱ってしまった茶の木への対策が必要です。
病害虫の発生を防ぐ注意が増えるでしょうし、適切なタイミングで肥料をやって元気を取り戻して貰う必要があります。
覆いをする分、栽培の手間が多くなるのです。

というわけで、出来るだけ、かみ砕いて記載したつもりですが、いかがでしょうか。
こうして紐解いてみると、玉露や抹茶が、手間をかけて、大事に育てられた茶の木から作られたお茶だと言うことが分かると思います。

月ヶ瀬健康茶園の秋の手摘み紅茶(べにふうき)を頂きました~♪!!

2ヶ月ほど前に、奈良市の月ヶ瀬健康茶園から秋の手摘み紅茶が届きました。
やっと封を開けたので、試飲レポート。

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これだけ、全部ポットに入れます!なんと、ちっさなタネが見えます!!

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開始前。スタンバイ!

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一杯目。
香りが清々しい。いつまでも、それを楽しんでいたい。
そんな気になります。

二杯目(写真撮り忘れ)。
しっかりとした渋みが出てきました。
カステラを口入れ、食べた後に飲む。
すぐに口に香りが広がって、直前に食べたカステラのをことを忘れるくらいです。
心地よい渋みと飲んだ瞬間に感じる香りより芯のある薫りが口に広がります。
ふわっと香りが口に広がるというよりも、目の前に突然自転車が現れて、通り過ぎていくのを追う「時間」ほど香りを感じました。

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三杯目。
この紅茶の品種が「べにふうき」だったんだと言うことを思い出させる特有の香味がします。
フルーティーで鼻を抜けるような香りと軽い渋み。
三杯目にもなると、かすかに香りの余韻が続きます。
水色が濃くなった紅茶を飲むと、少し強く渋みを感じました。
カステラの甘みで口の中の渋みを和らげます。
カステラを食べ切り、残った紅茶を頂きます。
べにふうきの香味が広がって、いなくなった。
少しカステラの甘い柔らかな風味が戻ってきました。

紅茶の品種を知っているから、飲んで「べにふうき」と分かります。
でも、二杯目までを飲んだだけだと、日本の紅茶と気づかないくらい。
クォリティーシーズンの紅茶だなぁ~とだけ思ったでしょう。

縁があって頂いた去年の秋の手摘み紅茶のべにふうきを飲んだときもビックリしたのだけれど、こんなに質の高い紅茶を日本でも作れるんですね。
改めて、茶の木の栽培技術が高いだけでなく、製茶の技術が高いんだろうなと、手摘みで少量だから製茶のタイミングの見極めがしっかりできるんだろうか?などと、想いを巡らせました。

ポットのフタの裏に鼻を近づけたけれど、しっかりとした少し青みも感じる雑味のない「べにふうき」の香りです!

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忘れない内に、茶殻。

本当に綺麗な葉っぱ。
よく見ると外側の方が少し茶色く、中の方が薄い緑ということが分かります。
発酵が葉っぱの外側から起きたことが目で見えます。
タネを明かすと、茶摘みの時に月ヶ瀬健康茶園の岩田さんが教えてくれたんですけど。
尖ってくるまった槍先のような芽も見えますね。

やっぱりミルク(牛乳)は使わなかったのですが、飾りでもあった方が見栄えがよいので、それはそれで役割を果たしたのではないかと思います。

御馳走様でした!

自然にやさしく関連が深い「本ず玉露」を振り返る

昨日、昔フェイスブックにアップした本ず設置体験の記事をブログにアップしました。
ウチのブログサイトで一番アクセスされた記事、実は「本ず玉露や本ず抹茶の覆いになるよしずの作り方」だったりします。

紅茶の記事を多く書いているイメージがあるので、自分としてはかなり意外です。
たぶん「よしずの作り方(編み方)」を詳細に書いている点が参照される理由なんだと思います。

本ず玉露とは、藁とよしずを使って覆いをして栽培した茶の木の葉っぱを摘んで、煎茶の製法で針状に製茶された玉露です。
本ず玉露には、藁とよしずが必要なんです。

こちらで話を伺ったところ、本ず玉露の藁の確保は大変みたいです。
田んぼをされたり、藁を自分ところ以外の農家さんから分けて貰ったりして集める。
また、藁の予備を倉庫に確保している。
天候により、想定より多く必要になる年もあるから。
藁は棚を崩すときに、そのまま茶畑に落として肥料にする。(肥料にする話は本に書いてあった話)

棚に敷いたよしずの上に藁を振ります。
よしずを編むのに使う黒い化学繊維の縄は、太めなので、ヨシの隙間から、風が吹くと藁が上から茶の木に落ちていきます。
光を遮る遮光率は、本ずに寒冷紗も似ているそうですが、湿度が本ずを真似できないと伺った覚えがあります。
藁が落ちて、葉っぱの上に載ることも、本ず玉露や本ず抹茶の香味に影響して関係しているのかも知れません。
ところで、上記では藁を振ると記載しましたが、藁を振る代わりに、藁を編んでシート状にした筵(むしろ)で覆いをする地域もあるそうです。

よしずについては、既に記事にしているので、書いてないことを思い出すと。
滋賀県近江八幡市の権座のヨシ刈りで伺った話ですが、ヨシを刈って乾燥させます。
その後は、野焼きをすると言われていました。
そうしたら、次の年、良いヨシが生えてきて刈れる。
この循環をしているから、生態系が豊富(たくさんの種類の植物や動物がいる)とのこと。

京都市内では、川辺で野焼きを以前は行っていたが、一度非常に煙が発生してしまって、交通渋滞が発生した。
そのため、野焼きが中止になり、野焼きを復活させる運動をしているとのこと。
(ヨシ刈りの参加者に運動メンバーがいらっしゃったので、話してくださいました)。

さて、玉露でも上記の本ず玉露とは違い、覆いを化学繊維の寒冷紗で光を遮って栽培される玉露もあります。

寒冷紗の方が丈夫で、コストはかからないのですが、土に還るという話は聞いたことが今のところありません。
なので、自然環境が循環するという話にはならないと思います。

上記を書いた直後に研究がされているのを思い出しました。現在利用されている寒冷紗は、黒寒冷紗。
椰子の成分を使った茶色の寒冷紗が研究されています。
これだと、土に戻るのかも知れません。
(京都府の茶業研究所のページに「平成26年度茶業研究所研究報告会」の資料などが掲載されました。面白い内容がありそうです。)

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玉露の飲み比べ

 

何が言いたいかというと、なんで本ず玉露と普通の寒冷紗の玉露とは、どう違うのか、本ずの方が自然にやさしく、関係が深いと思うよっ!と思った次第。

ところで、何かをするときに、理由が一つじゃなくて複数ある、と聞いたことがあります。
このブログの記事を読まれた方が、本ず玉露に出会った時、手に取ってみようと思う理由の一つが、この記事であったら嬉しいなぁ。

これで、この記事は終わりです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

宇治茶「本ずづくりプロジェクト」4回目「本ず設置体験」

宇治茶「本ずづくりプロジェクト」、4回目は本ず設置体験(2013-03-21)です。

2回目のヨシ刈り体験(その1)(その2)3回目のよしずづくり体験に続く最終回。

ヨシ刈り体験で、滋賀県近江八幡市の権座で、ヨシを刈りました。
よしずづくり体験で、乾燥したヨシを使って、よしずを編みました。

そして、今回よしずを使って、お茶の木に覆いをしてあげるのが、今回の本ず設置体験です。
(覆いをする理由を書いてなかったので、そのページへリンクをしておきます。)

場所は、3回目のよしずづくり体験に続いて、京都府宇治市白川の茶業研究所。

茶業研究所では、お茶に関する研究がされていますが、お茶の木の栽培も行われています。
その茶園の一角を使って、本ず設置体験が行われました。

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竹の棒

竹を持っているのが、今回の講師の宇治小倉の吉田銘茶園の吉田利一さんです。
この竹、地面に指す丸太の間隔を測るために使います。

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カナツキ

吉田さんが持っている左側の竹ではない棒が穴を掘るための道具、カナツキ(漢字は「金突き」かな?)です。
これを地面に突き立てます。
突き立てた状態で、円錐を描くように回すと穴が広がります。
カナツキを抜いて、その穴に丸太を突き立てます。

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固めます

丸太を突き立てると、その周辺の土をカナツキで押さえて、丸太が動かないように地面を固めてやります。
写真の茶園では、すでに鉄パイプが設置されていますが、体験実習のために、自分たちでカナツキを使って、穴を掘ります。

僕もやってみました。
両手でカナツキの上の黒いところを持ち、地面めがけて、真下に突き刺します。
穴を深くしようと、カナツキを引き上げて、もう一回、下に。

ありゃっ?
穴が増えちゃった…

素人だと、同じところに突き立てるのは難しいようです。
どうしたら同じところにできるかと考えてみました。
地面は耕してあり、柔らかいので、一度突き刺した状態で、カナツキを持って自分の体重を下に掛けてやると、少し奥に。
ちゃんと、丸太を突き立てられるくらいの穴を作ることができました!
(丸太以外の穴が3つくらいあったのは、ご愛敬と言うことで^-^;;)

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パイプ

写真のように、茶業研究所では鉄パイプで棚が作られていますが、吉田さんの本ず茶園では丸太と竹で棚を作られています。
地面に突き刺す方が丸太、横に渡す方が竹です。
利用する竹の特徴について、節がたくさんあると長さに対して重くなるので、節が少ない種類の竹を使うそうです。
丸太を下骨、丸太と竹で組んだ棚をヤグラと吉田さんは仰っていました。

棚の上に、よしずをひいて、その上に藁を振ります。
よしずは棚の下から上にのせることはできますが、よしずの上に藁を振るためには、人が棚の上に登らないと振れません。

そこで、人が登るところは太い竹を渡して、登らないところは細い竹を渡します。
写真でも、よく見ると太いパイプと細いパイプがあるのが分かるかと思います。

丸太と竹を組むときは、藁縄を使い、結び方は男結びです。
よしずあみの最後も、男結びでした。

藁縄が束ねられていたので、吉田さん、縄の長さを確認するのに伸ばす操作をされました。
吉田さんの立ち位置は風上、僕がいたのは風下です。

さて、ここで何が起きたかというと…
藁の切れ端は軽いので、風に流されて目に入りそうになりました(涙)

吉田さん、男結びを何度も実演して下さったのですが、僕は覚えられなかったです。
スンマセン。すぐに覚えられた方もいらっしゃっいました。すごいです。

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帽子

棚の上によしずをのせた状態、吉田さんのアップ画像。
吉田さん、帽子をかぶっているのには、ワケがありました。

よしずを棚にのせるときにヨシのかけらが落ちてきたり、よしずに藁束をのせるときに細かい藁が落ちてきて、何もかぶっていないと目に入るんです!
それで、帽子が必要になる。

実際に、体験しました(^-^)
藁束をよしずの上にのせたときに、目に藁が入りました。
マジ、痛かったです(涙)。

藁振りしたい人は、棚の上に登りました。

ただし、棚の上に登るには条件があります。
長靴不可、パイプに乗っているのが足裏に伝わるような靴を履いてきていて、かつ体重の軽い人。

僕は、今回の本ずづくりプロジェクトで一番やりたかったのが、藁振り。
一番最初に登って、一番奥に行きました。

登ってみて分かりました。怖いもの知らずだったと言うことが。
まず、どこに太いパイプがあるか、よしずで隠れて分かりづらいんです。
丸太に相当する地面から立っているパイプを目印に、太いパイプの位置を確認しながら、奥に進んでいきました。

あらかじめ、よしずの上にのせておいた藁束は、小分けで纏めた藁を10束くらいずつ縄で纏めてあります。

まず、縄を手で外します。
パイプの上でバランスをとりながら縄を外すのは、落ちるのではないかという緊張でドキドキでした。
次に、小分けで細い縄で藁が纏められているので、鎌で縄を切ります。
チョットした動作なんですけど、足下が不安なので、ホント、何度も落ちそうになります。地面に刺さっているパイプを持って、危機を回避しました。

藁振りは、藁束一つを一つの手で端をつかみ、肘を伸ばして、両腕を下から上にひょいっと上げて、藁を遠くにとばすように高いところで、束をつかんでいる指をゆるめます。
藁は、一方向に並べてしまうと、雨が降ったときに落ちてしまうので、適度に散らばらせないと行けないそうです。

さて、よしず一面に藁を振ってみました。
そうすると、想像して下さい。
どうなかったかを。
またまた、命綱とも言える太いパイプがより見えにくくなったんです!

もうこうなったら、体裁をかまってられません。地面に突き刺さったパイプを持ち、へっぴり腰で屈んで、太いパイプの位置を確認し持ってやっと、ハシゴから降りました。
登っていたのは、短時間。長くても20分くらいだったと思います。

降りたときホッとして、へなへなになりました。

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強化丸太

藁を振った後も、吉田さんの説明は続きます。
丸太を持たれていますよね。斜めに丸太を棚を強化するそうです。

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藁の偏り改善

よしずの隙間から藁が下に垂れています。
藁が一カ所に寄らないように、下から竹で藁を移動させます。

棚の上に登った写真は余裕がなく撮影できず。
また、降りた後はへなへなになって写真とるだけの気力が少なくなってしまいました。
この後、質問の時間を設けていただいたので、質問しました。
あるところで、今はお茶畑がないのだけど、昔(二三十年前?)お茶畑を持っているときは、茶摘みの時期に、朝早く摘み娘さんを迎えに行って、10時の休憩、お昼、15時のおやつと決められた時間にお茶を用意していたと伺ったことがありました。
それで、今はどのように茶摘みが行われているのか、質問しました。
一日いくらの日摘みと、摘んだお茶の重さで支払いが決まるはかり摘みがあるとのことでした。
吉田さんのところでは、日摘みとはかり摘みの併用とのこと。
吉田さんの本ず茶園は宇治小倉で、周辺には住宅もある程度あります。
子供のいるお母さんたちは、都合の良い時間に来て、はかり摘みをされて帰って行くそうです。

茶業研究所のある白川は家が少ないので、茶摘みをする人手を確保するのが大変と仰っていました。

2回目、3回目、4回目と本ずづくり体験に参加して、本当に手間のかかっていることが分かった本ず玉露。本ずと同じ効果を目指した労力低減が図られている黒い化学繊維の寒冷紗玉露。

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試飲

寒冷紗玉露と本ず玉露の飲み比べを建物内で、行いました。
僕の個人的な感想として、寒冷紗は飲んだことのある玉露。それより、本ずは香りも味も広がり深みのある飲み物。より、ゆっくり楽しみたいもの。そんな風に感じました。

この日、ウチに帰ってきて思ったのは、へなへな。
棚の上に登ったのが影響して、ホンマ疲れた。
ヨシ刈りより体力使っていないのに、落ちる恐怖をヒシヒシ感じながら緊張していた分なのかな。

体験してみないと分からない本ず玉露の大変さを感じることができた「本ずづくりプロジェクト」でした。

プロジェクト関係者、参加された方、全部には参加できなかったけれど他の回に興味を示してくれた方、参加を誘ってくれた方、このプロジェクトで再会したかった方、どうもありがとうございました!