日本茶の代表的なお茶に煎茶があります。
上等な煎茶をいれる場合は、一般的に知られていない専門の急須宝瓶を使います。
宝(たから)の瓶(びん)と書いて、宝瓶(ほうひん)と読みます。
よく知られている蓋の上にツルの付いた土瓶タイプの急須とは異なり、ツルがありません。
横手持ちの急須のように、取っ手(持ち手)も付いていません。
宝瓶の特徴を書き出してみました。
・少量のお湯を注ぐ
・上等な煎茶をいれるのに使う
・お茶を注ぐときに調整しやすい
・お湯に浸った茶葉の広がっていく様子がしっかり見える
・蓋の口が広いので茶殻が捨てやすく洗いやすい
・お茶を注いでいる所作(動作)が見ていて綺麗
早速、宝瓶の使い方に入りたいと思います。
宝瓶にお茶っ葉を入れてお湯を注ぎ、蓋をするまでを四分割にした画像で説明します。(画像をタップすると拡大表示)
左上が蓋をした状態。右上で蓋をはずして、お茶っ葉をいれてます。
左下で少し冷ましたお湯(70℃くらい)を注ぎ、右下で蓋をしてお茶っ葉からお茶の成分がお湯に出てくるのを待っています。
ちょうどよい具合にお茶の成分がお湯にしみ出したら、宝瓶から湯飲み茶わんにお茶を注ぎます。
宝瓶の持ち方は何通りかあるようなのですけど、筆者は人差し指で蓋を抑え、親指他の指でほうひん全体を包むような感じでつかんでいます。
人差し指の角度は注ぎ口に対して斜め四十五度くらい。
湯飲み茶わんの真ん中に向かって、注ぐイメージで手を体の中心に向かってひねります。
宝瓶を使って湯飲み茶わんに注いでいる様子を四分割にした画像で説明します。
左上、右上、左下、右下の順に、だんだんと宝瓶の中のお茶が少なくなって、宝瓶をつかんだ手の傾きが急になっています。
湯飲み茶わんに注いだ後の、宝瓶の中身を見てみます。
注いだ後のお茶っ葉が膨らんでいることが分かりますでしょうか。
乾燥していたお茶っ葉がお湯を吸って広がった状態を、専門用語でお茶が開(ひら)くと言います。
ところで、実は今日、日本茶のイベントに参加したんです!
参加者の方に、宝瓶が初めて!という感想があったので、そういえば…
宝瓶を使って淹れた様子を細かく撮った写真があったなぁ。
ちょっと、この機会に宝瓶の使い方を書いてみよう!とやってみた次第です。
もっと宝瓶での淹れ方を逐一写真で見てみたい方は↓をご覧ください。
筆者がお茶をいれ始めたころは、急須などの日本茶の道具をあまりもっていなくて、お店で使っている様子を見て、自分でも使ってみようかな…となって、少しずつそろえていきました。
道具が増えると、みてるだけでも楽しかったです。
宝瓶を入手したときも、使いはじめはぎこちなく、不器用で。
お店でどういう動かし方をしているかをつぶさに観察したあと、まねてみて。
実際自分でやってみると本当に最初はぎこちなかったです。
それから何度も練習している内に、スムーズに扱えるようになって。
そうすると、お茶をいれるのがすっごく楽しくなってくるんです!
お茶を飲むより、いれるのが楽しくなるという(笑)
この投稿を書くきっかけになった日本茶のイベントでお茶も買いました。
宝瓶の使い方も書いたし、折角だから自分ちの宝瓶で淹れたら、どう変わるかなぁ~と、やってみたくなりました。
色んな宝瓶を見てみたい方は、↓をご覧ください。
宝瓶を含めて、どんな急須があるのか知りたくなった方は、↓をどうぞ。
おしまい。
※ほかにもお茶の道具について知りたい方は、
本サイトのカテゴリー:お茶の道具のタイトル一覧をご覧ください。
筆者のお店、大阪玉造・空堀町「種ノ箱」のイベント予定
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