ブログのタイトルのとおり、お茶好きです。
でも、初めから名前があるわけじゃありません。今回は、そのあたりをお茶の消費者のわたしが自分でブレンドした緑茶に対して、どんなふうなことを考えて、名前を決めたかについて書きたいと思います。
緑茶のブレンドは、京都の阪急河原町駅と烏丸駅の真ん中あたりに位置する福寿園京都本店、地下一階「京の茶蔵」で行いました。
緑茶のブレンドをしてお茶を詰めてくれるお店、ここくらいしか知らないです。
京の茶蔵では、京都産の緑茶のブレンドが出来ます。
選んだお茶は、三種類。すべて和束町産。
玉露のうじひかり、かぶせ茶のやまかい、煎茶のさえみどり。
特色のある個性豊かな品種茶を使って、ブレンドしました。
旨みがあり、すっきりした上品な緑茶ができました。
ブレンドでうっすらと意識したのは、二点。
一点目は、クィーンオブブルーというワインボトルに入った特製水出し茶のイメージ。
高級感漂う雰囲気を持つお茶でボトルを置くだけで、存在感があります。
お茶を高級レストランで手軽に利用できるように…という発想から作られたらしい。
お茶は、葉っぱから淹れたい自分としては、物足りない。
洋風な雰囲気を持つリーフの緑茶ないのかな。
二点目は、クィーンオブブルーの前に、フェイスブックで見た静岡の日本茶屋さんの話題。
「珍しくて美味しいお茶ないの?」とお客さんから求められたことを書かれていました。
珍しいというのは、出会う機会が少なければいい。
日本のお茶の栽培の9割がやぶきたらしい。
やぶきた以外であれば珍しいし、やぶきたに似ていない味や香りのお茶なら条件に合うと思う。
京の茶蔵から、新しい緑茶が入ったとのハガキが来たのは、数ヶ月前。
年内に顔を出したかったのと、新しい緑茶は飲みたい。
カウンターは予約で埋まっていたので、はしっこの小さな丸いテーブル横の椅子で試飲をお願いしました。
はじめは、さえみどり。覆いをしたかぶせ茶のアミノ酸のような旨みとは異なるうまみ。
つぎは、やまかい。旨みがあるけれど、やまかい独特の渋み、香り、味は控えめ。
最後に、うじひかり。うじひかりが美味しくて気に入りました。
さえみどりとやまかいを飲んだ後、この両方を活かす配分は、半々がよいのかな?
うじひかりとブレンドするなら、6:2:2でどうだろう。
これで美味しかったらいいけれど。
ものは試し。
ブレンドの比率をスタッフさんに伝えて、試飲させて貰いました。
旨みがあり、上品。
スタッフさんは、「誰が飲んでも、おいしいお茶」との感想を一煎目を飲んでいってくれました。
その言葉で数年前に、初めて京の茶蔵で品種茶を試飲したときのことを思い出しました。
たくさんの品種をブレンドすると市販のお茶のように個性的ではないお茶になると。
個性的ではなくとも、美味しいお茶は飲みたいし、自分でブレンドしたお茶には愛着がでるもの。
自分の感想は、良いブレンドのお茶が出来たときでも頼りないです。
贔屓目で見てしまうから。
今回は、一緒に試飲につき合ってくれたスタッフさんの反応を見ながら、良さそうな感触を得ました。
100g単位の購入なので、玉露も入っていることから、お値段は高めだったけれど、詰めて貰うことにしました。
ブレンドしたお茶の感想を聞きたくて、贔屓の日本茶屋さんにお願いして、淹れて飲んで貰いました。
あるスタッフさんの感想は「玉露みたいだけど、すっきりしてる。」
お茶っぱの持ち込みメニューがある別の日本茶屋さんで頼んでみました。
淹れる直前に入店されたお客さんと店主、自分の三人で一緒に飲むことに。
もともと大黒さんのような丸顔の店主。
目尻が途中から斜め下に長くなって、おしゃべりも弾み、ニコニコ顔。
今回のお茶出来が良いことを確信しました。
名前を付けないでおいて、このお茶を淹れて、味や香りを楽しんで、飲んだ人に名前を貰おうかとも考えました。
名前を付けないでするアイデアは、京菓子の風習から。
昔、京菓子のお店では、お客さんの相談にのって、そのお家のお祝い事や記念日などにちなんで創作和菓子をさかんに作っていたそうです。
お店はお菓子の名前は付けず、お客のお家の方が、名前を付ける。
そういった風習を継続されるお家が少なくなって、京菓子屋さんが減ってきた。
それを何とかしたいということで、京都、和菓子の会が作られたそうな。
今回は、誰かのためにブレンドしたお茶ではないけれど、一年の最後にできたお茶。想い入れがある分、名前がないのは、不便です。
できれば、名前からどんなお茶か想像できる方がよい。
かぶせ茶(冠せ茶)のように淹れて、美味しい。
上品な。品種にうじひかりが入っているし。
それらを合わせて、「Brilliant Crown(ブリリアント・クラウン)」と名付けました。
価格的には、最上級のかぶせ茶の下ぐらいです。
もし、これを読んで興味が出たなら、良かったら飲んでみて下さい。
京の茶蔵で、「玉露・和束・うじひかり:6割、かぶせ茶・和束・やまかい:2割、煎茶・和束・さえみどり:2割」の配分と言えば試せるはずです。
(2018年2月、追記。今はもう同じお茶はないはず。)
長い、ながーい文章を読んでいただきありがとうございました。
今日は大晦日なので…
皆さん、今年も、大変お世話になり、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
どうぞ良い年をお迎え下さい。
それでは、また…
※ほかにも、ざっくばらんにお茶について知りたい方は、
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- 和紅茶を淹れるのイメージ…和紅茶と緑茶のブレンドしたことあります。記事自体は、和紅茶のイメージ。
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