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お茶の楽しみ方を発見する旅に出る「ちがえて学ぶ、ゆうたり茶の間」、はじめます

先日、地元の知り合いと始めたお茶の勉強会を終えました。
ひと月に一回、全部で12回。つまり一年間。

それぞれが持ち寄ったお茶を僕が解説をしながら、淹れてゆく会。

自分が用意するお茶だけではなくて、他人が持ってきてくれるお茶やお菓子。
それぞれ人の色が混ざり合って。ずっと、そんな感じで続けていきました。

一つやれば、新しい関心だったり、お伝えしたいことが出てきて。
12回やって、他にもできるネタはあったんだろうけれど、集まった人たちの関心の高い内容だけやっていったから、ある程度やり切った感があります。

終わってから、何度も振り返っていました。
何があったんだろう、どういうことがこれでやれて、次に何ができるんだろう?と。

そうやっていたら、見えてくる景色というか、ぼやけていた自分のやり方が輪郭を持ち始めました。
お茶に対して色んな実験というか、試みを行って、違いを見て、覚えていくという学び方で、お茶の楽しみ方を発見する旅をしたんだなと。

お茶の勉強会では、基本的に飲んで、どう感じますか?というそれぞれの感じ方を問うことから始めて、香味の解説をやっていくようにしました。

急須の素材の違いもやりました。飲む器の違いもやりました。もちろん、お茶の種類の違いも。

たくさんの違いを体験してもらうことで積み重なった経験が、勉強会に参加してもらった人のお茶ライフを楽しく、結果的に幸せな生活に結び付くといいなぁと思っています。

どれだけやっても、ネタが尽きなかったので、普通に講座というか勉強会というか寄合というか、そんな内容でできる自信を持てたので、種ノ箱で「ちがえて学ぶ、ゆうたり茶の間」をはじめます。

ちなみに、地元の知り合いと始めたお茶の勉強会の最終回は、和紅茶(国産紅茶、日本で栽培された茶の木から製造した紅茶)の飲みくらべを行いました。

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最終回は、ちょっと特別。いつものように、お菓子を持ってきていただいて、お茶が珍しく僕が用意したものだけで。
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ポットから一杯目の紅茶。
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ポットから2杯目の紅茶。色が濃くなっているので、お茶としても濃くなっているのがわかる。

正直に言って、和紅茶というものがこういうものです。というのが、非常に難しいです。
12回目にやって、なんとなくお見せできたんじゃないかというくらいに。

どのテーマの会から参加しても、来られた人に合わせて内容を変えてゆきます。
なので、一回として同じことにはならない。

一期一会なんでしょうか。それも、僕のやり方。

宜しければ、ご参加いただけると嬉しいです。

4月もやりました!地元で気軽なお茶の勉強会、続けてます~♪

一ヶ月に一回やっている地元のお茶の勉強会。
ゆるっとした時間。

持ち寄ったお茶について、僕が解説したり、いれて飲んだり、お菓子も食べたりしてます。

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今回は、お水の違いを試してみようと言うことで、京都の一保堂茶舗さんの薫風で、水出しをしてみました。
浄水器のお水と酸化還元水。酸化還元水の方が少し渋みが強い感じ。
逆に、浄水器の方があまい感じでした。

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京都吉田山大茶会で入手した宮崎県五ヶ瀬町の宮崎茶房さんのティスティングセットから、在来の白茶。
在来って、種から育った茶の木なんですよ。
「たかちほ」とか「やまなみ」は品種茶といって枝分けして育ててて、DNAが同じなんですよって解説したり。
やぶきたが一番日本では多いんですよとも、言っておいて。

最後は、バンッ!

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日本で一番早い種子島産の新茶を飲んで。
二煎飲んで、茶殻食べれるよねっ!という話が出たので、出汁醤油を掛けて食べてみたり。

持ち寄ったお茶をみんなと一緒に頂くだけでいろいろお喋りができる、気軽でたのしいやり方だなぁと思います。

たぶん、それほど難しいコトじゃないと思うので、よければ試してみて下さい~

実は、地元で気軽なお茶の勉強会を続けてます。

少人数で、固定メンバーがあるものの、都合が付けば新しい方も参加されます。
先日で、5回目か6回目になりました。

毎回、ゆるくテーマはあるものの、基本的にその場でやりたくなったことをします。

質問があれば、その都度答えたり、
お試しでやってみたいことがあればやったり、
準備が必要なものは、次回まわしにしたり。

この勉強会の一番最初のお茶は、参加された方が持ってこられた炭火焙煎の番茶でした。
炭火焙煎が珍しい点、番茶がどういうお茶かを解説。
乾燥したお茶っ葉を広げて形状も見せて説明…とそんな感じで、
どのお茶についても参加された方の興味の範囲に収まる程度の説明をしてます。

前回は、お抹茶(お薄)と他2種類くらいだったと思います。
時間が経つと記憶が曖昧になるので、記録に残そうと、今回は写真を撮りました。

今回使ったお茶は、この三種類。

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最初に、左の深蒸し煎茶。
材質の違いを体感して貰おうと思い、萬古焼と釉薬が塗られた一般的な土瓶タイプの急須で、同じお茶を飲み比べました。
その結果、萬古焼の方が、渋みが抑えられて、美味しかったです。
二煎目までいただきました。

次に、お菓子として熟成バナナが出て。
そうすると、お菓子の組み合わせからは紅茶がいいな…
ということで、ティーバッグの話も出来ると踏んでアールグレイの一種、トワイニングのレディグレイに。
飲んでみて分かったのですが、ティーバッグはカップの上と下で濃度が変わってしまうんですね。
最初、カップの上の方を飲んでいたら、香料やレモンなどの香りはするのだけれども、紅茶の味がほとんどしない。
飲み進めていると、だんだんと紅茶の味がしてきて。
そう言えば、ティーバッグのパッケージにひも付きのティーバッグを回すように書いてあるのを見かけました。
要は、混ぜないと濃さがカップの上と下で変わっちゃうんですね…

次は。
参加された方が、前回話題に出た阿波ばん茶をもってこらえたので、作り方をたっぷりお話しました。
なんといっても、現地で体験してる強みです。
徳島県の上勝町で見た、茶の木から緑の茶の枝をはぎ取って、ゴミとり、釜の茹で、舟形の揉み機での揉み、桶に入れてのぴっちり空気を除く漬け込み、棕櫚(だったはず…)と蓋で蓋をして、煮汁を注ぐ。
乾燥は天日干しで、筵に葉っぱ一枚一枚を広げて、ひっくり返してを3日連続でして。
ホント熱を込めて話してしまいまいました。

結構、バラエティーに富んだ勉強会だと思います。
参加された方とお話して、内容を決めていく勉強会はスリリングで面白い♪

まぁ、ネタ切れしないように僕も勉強続けなきゃって、改めて思いました。

では、また〜

ある在来のほうじ茶の物語

お茶の木の育て方には、二種類あります。
種から育てた実生という方法と、枝を地面にさして挿し木の方法と。
実生は在来と呼ばれ、挿し木は品種茶と呼ばれます。

最近買ったのが、在来から作られた、このほうじ茶です。

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童仙房在来ほうじ茶2015

筆書きで、存在感のあるパッケージ。
童仙房というのは、京都府相楽郡南山城村の山の上にあたる地区です。

陶芸家の清水善行さんが、自分で土鍋で炒って、パッケージされています。筆も、清水さん。

因みに、清水さんは、お茶の木を育てているお茶農家ではありません。
童仙房地区のお茶農家さんから、「在来」のお茶を仕入れてほうじ茶にされているのです。

なぜ、そうされたのか?

在来の場合、同じ品質のお茶を作るのが難しく、茶の芽や葉っぱを摘んだ後の酸化(発酵)が進みやすい。
他の理由もあると思いますが、結果として煎茶として高く売るのが難しく、茶農家さんが実生から挿し木への植え替えを進める傾向がありました。

このほうじ茶の在来も、数年前、挿し木のお茶の木に植え替えられようとしました。
植え替えの話を聞いた清水さん、「もったいない、ウチが買うから(在来の栽培を)続けて。」となったんだそうな。

在来というのは、種から育つと書きましたが、地面に植えられた種が全部、芽を出すわけではありません。
芽を出したからといって、土壌や土地の気候に適した特徴があり、手入れも適切で、病気で枯れたりしない状態が続かなければ、生き残りません。

言い換えると、在来は、地元の風土で種から根を生やし、芽を地上に伸ばして、生き続けたと言えるのではないかと思います。

ところで、写真には二つパッケージが並んでおり、微妙に違います。
清水さんに伺ったところ、今年は二種、二つの農家さんから仕入れて、それぞれ炒って作ったとのこと。

在来が残ったエピソード、どちらのほうじ茶になるのかは知りません。
自分としては、どっちも美味しく楽しく飲めればオッケーです。

在来の茶畑が残った一例として、ご紹介しました。

おしまい。

季節感も、その場感もありませんが、昔の写真で良さげなのがあったので氣分転換でアップ。 #お茶の時間 #茶の木 #宇治茶の郷 #南山城村 from Instagram

季節感も、その場感もありませんが、昔の写真で良さげなのがあったので氣分転換でアップ。 #お茶の時間 #茶の木 #宇治茶の郷 #南山城村 (from Instagram)

[続]有志が育てている茶畑で茶摘み!!

先日書いた「有志が育てている茶畑で茶摘み!!」の続編を補足として書きたいと思います。
「有志が育てている茶畑で茶摘み!!」の一週間後に、お茶の袋詰めと茶畑の番刈りがあると伺ったので、お手伝いに参加しました。
なぜ、参加を考えたのかというと、「そもそも何故に自分たちで大変な重労働である手摘みまでして茶工場で加工して貰っているんだろう?」と疑問に思ったからです。

5月の2周目の土日と決まっているから、雨が降っても茶摘みをしたこともあったと伺いましたし。
大変気合いが入っているんだけれど、参加される皆さんは毒舌なところもありながらも、和気藹々。

で、10時前ぐらいに現場に着いたら、丁度その日の作業の予定をお話ししているミーティングの最中でした。
・今年は沢山の量ができた!
・今日の作業は、袋詰めをする人と茶畑の番刈りをする人、茶畑の雑草をとる人に分かれる

と言った話がありました。
どれくらい出来たのか気になって見てみると、大きな袋が三つあり、それぞれ煎茶25Kg、玉露1が10Kg、玉露2が14Kgと書いてありました。

集まっている皆さんの格好は、完全に農作業が出来る状態。
僕は農作業を想定していなかったのですが、茶畑に行く方が楽しそうだったので、番刈りのお手伝いをしました。

番刈りで機械で茶を刈ると、その上に刈られた葉の付いた枝が乗っているのをとる作業を行いました。
因みに、番茶に加工される方が何人かいらっしゃったので、刈られた葉の付いた枝を袋に集めていました。

お昼ご飯の時に、揚げたての天ぷらが出てきたり、お茶の鑑定が行われたりしました。
日本茶インストラクターになったことが知られていたために、玉露を淹れるように言われてやらせて頂いたのですが、残念ながら、薄いので出してしまってダメ出しを食らいました(^^;;

お昼ご飯が終わって、作業を継続。
15:00前には終了となり、再び、お茶の時間。
できあがった、煎茶や玉露を頂きました。

前の週と同じ方に駅に送っていただいたのですが、そこで情報収集。
・煎茶園は、放置茶園を引き継いだので、伸びていたお茶の木の上の方を切って、何年かしてから茶摘みが出来るようになったらしい
・煎茶園は、玉露園をする前から世話をしているので、早くからメンバーになっている人は思い入れがある。
・最初の頃は出来るだけ自然でやろうというメンバーで集まったので、茶畑を管理するのに番刈りするような機械も導入していなかった。
・それじゃ余りに大変すぎるので、今は機械も使う。でも、出来るだけ人手でやろうとしている(あぁ、だから手摘みをしてるんだ!って一人納得してしまいました)
・会計とかいくつか役はあるけれど、偉いとかそうでないというのはなく、フラットな会!

など、色々伺って帰ってきた次第です。
で、今頃これを書く気になったのかというと「茶摘み 人手」で検索してウチのサイトに訪問された方がいることが分かったので。
一応覚えている内に書いてみました。

写真は、茶畑にあったイス代わりにしたお酒のケースです。
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おしまい。

有志が育てている茶畑で茶摘み!!

農家さんが何らかの事情で継続できなくなった茶畑。
そのことを聞いた有志が引き継いで、10年間育てている茶畑の茶摘みに参加しました。

この時期、参加したいイベントが重なることが多いです。
5/10(日)も、「お茶の歴史講義」と「茶摘み」が重なり、どっちを優先するか、悩みました。
でも、
・この時期しかない!
・知らない茶畑!
・どんなメンバーが集まるか分からない!
・どっちがドキドキする?
を基準に茶摘みを選択したのですが。

行ってみると、全く知らない人たちばかりでもなく、というか日本茶インストラクター二次試験の面接官のHさんがいらっしゃってビックリしました。
どういう繋がりがあるか、ホント行ってみるまでは分かりませんねぇ。

さて、手摘みと一言で言っても、やり方は様々です。
・煎茶の品評会用なら、一芯ニ葉とか場合によっては一芯一葉。
・煎茶ではありませんが高級烏龍茶である東方美人を作る場合なら、ウンカで葉の色が一部黄色から茶色になってるものを選んで摘みます。
・阿波晩茶の場合は、針金を軍手に巻いたもので、茶の木を枝だけにするような摘み方。
・玉露園の場合は、折り摘みとかしごき摘みをするそうな。

で、今回伺ったのは、玉露園でした。前日は、雨が時折降る中、煎茶園の茶摘みを行ったそうです。
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実は、玉露園というのは、全くの想定外。
というのも、これまで玉露園の手摘みを機械に掛けるだけ摘むというのには参加したことがなかったんです。
体験で、玉露園の手摘みはしたことがあったのですが。

茶摘みをする前に、Hさんから摘み方の説明がありました。
「折り摘み」でも「しごき摘み」でも良いとのこと。
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今回の茶摘みに参加するに当たって、事前に持ち物の連絡がありました。
その中で不審な項目が…
「小さなイスがあると便利!」
手頃な大きさがなく持って行かなかったのですが、なぜ?
今まで茶摘みでイスなんて使ったことなかったのに、なぜ?
という状態でした。

そいで、到着して合点いたしました。
玉露の茶摘みはイスが必要!!!です。

なんで?って、茶の木の株の下から、摘んでいく。
一つの株を下から摘むので、同じ場所にいる時間が長く、背の低いところを摘む時間が長いので、イスに座って茶摘みをしないと出来ない。

そういえば、江戸時代だと思うのですが、巻物で株仕立ての覆下茶園でイスに座って茶摘みをしている絵を見たことがありました。
今回、ホントにイスが必要なことを痛感しました。

無心に摘んでいて、ふと、なんで下から摘むのかなぁ?と考えていたら、何となく次の考えが浮かびました。
茶の木は、一つの株からどんどん枝が分かれて、その枝の先の芽と葉っぱを摘みます。
で、下から摘んでゆくと、どこら辺りに株があって、枝分かれしていてというのが上からやるより遣りやすい。
たぶん、そういうこともあるんだと思います。
(この記事を書くのに頂いた摘み方の紙を見返していたら、下から摘むのは、小さな芽を摘み残すからって書いてありました)

10時頃から16時すぎくらいまで、昼食や休憩を所々挟んで、ずーっと摘んでました。気持ちよかったです。
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摘んだお茶の葉は工場に運んで製茶され、来週、袋詰めやら希望者への発送等の作業をするとのこと。
茶摘み終了後、駅まで車で送っていただいたのですが、その道中、幹事の方から色々お話を伺いました。
・この茶畑は、農薬は使っていない。
・肥料は年4回ほど、油粕などをやっている。そうしないと、お茶が育たない。
・農薬をやらないので虫が付くので、芋虫などを捕る作業を行う。
・茶摘みの時には、どうしても人手がいるが、人数が足りていない。今回も、摘み残しがあった。
(総勢30人弱で、自分の周りを懸命に摘んでいたので僕は摘み残しが合ったことに気が付きませんでした)
・製茶の機械も茶摘みで集まる葉っぱの量がそれほど多くないので、小さな量を製茶出来る茶農家さんにお願いして加工して貰っている。
・茶農家さんの高齢化で辛どいから製茶は困難と断られようとしたけれども、有志で工場の掃除に行って、今回も製茶をお願いすることが出来た!

お話を伺う中で、何とか自分たちで育てている茶畑を継続していきたい!という熱意が伝わってきました。

駅に着き、大阪に帰ってきて、分かったことがあります。
先週の煎茶の茶摘みでは、手の甲を日焼けして、ヒリヒリしました。
今週の玉露の茶摘みは、寒冷紗の下で日差しが遮られて日焼けがなく、その面では楽だったのですが、茶摘みで酷使した右手人差し指の第一関節辺りが擦れてタコができそうです。
長時間茶摘みをすると、こんな事にもなるんですね。
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振り返ってみると、現地に行くまでは分からないことばかり。
でも行くことによって知ったこと、より疑問が深まったこともあります。
記録も残しておかないと忘れるだけなので、とりあえず書き出しました。

おしまい。

宇治でトコトコ歩いて、お話をがっつり聞いた七名園巡り(お茶の歴史講座)

週末の5/9(土曜)は、宇治でお茶の歴史講座に参加しました。

今回のお茶の歴史講座は、宇治の七名園と七名水を2日に分けて巡るという、おそらく他には例をみないマニアックな企画。
ため息が軽く10回くらいは出そうなくらい、メチャ濃かったです。

最初はノンビリとJR宇治駅に集合。
地図とか宇治橋通り商店街のパンフレットを事務局のネクスティの典子さんから貰いました。
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それから、トコトコ歩いて、七名園の一つ目、祝園(いわいえん)。
茶畑なんて、あ・り・ま・せ・ん!!!!!
石碑もなかったです。
あったのは、マンションでした…
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橋本素子先生の解説によると、茶畑として残っているのは奥の山園(おくのやまえん)だけ。石碑も何もないところもあるとのことで、最初から何もない七名園に出くわしたことになります。

七名水も巡ったのですが、書く手間が掛かるのと、僕の関心の弱さで、記述を割愛します!

で、二つ目が宇文字園。
JR宇治駅の宇治橋通り商店街側の大通りの手前に記念のオブジェがありました。
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文字を拡大。
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時折、七名園以外にも宇治の見所に寄り道。
中村藤吉本店にも寄って。
5/9の「ちゃだま」です。杉玉ならぬ「茶玉」。
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新茶の販売にあわせて、茶の木の葉っぱ付き枝で作られるそうです。
作成当時の写真を見たら、葉っぱがツヤツヤしてました。
で、時間が経って5/9時点。少し乾燥してました…

この日のビッグイベントの1つ目となった上林記念館。
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上林春松さんから「直々に」展示の内容を伺うという貴重な機会。

昔の製茶図の巻物の下に製茶道具を配置して、そこで抹茶の原料となる碾茶の製造を伺い、コカコーラから出ているペットボトル緑茶「綾鷹」の名前の由来も教えて貰ったり、宇治茶というのは抹茶が元になっているというお話があったり、ルソンの壷の話があったり。
この内容だけでも、本当に濃い時間です。
(個人的には、現在の中国では殆ど無い蒸製緑茶、恩施玉露の話が出てきたことが一番衝撃を受けちゃいました。先日たまたま入手してたから)

七名園の三つ目は、奥の山園(おくのやまえん)。
小売りもされている茶問屋「堀井七銘園」さんが管理されている七名園で「唯一、茶畑として残っているところ!」です。

まず、堀井七銘園の店舗に到着しました。
当主の堀井さんは、城陽市の茶市場に参加して戻られたところ。
でも、話を伺うと奥の山で「今、茶摘みをしている」と聞くと、お店で話を伺う前に「(茶畑を)見たい!」となって、早速移動。
かなり急な坂を上って、奥の山園に到着しました。
石碑を撮影。
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寒冷紗の覆いを堀井さんにめくって貰っての撮影です。ありがとうございます!
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茶畑の中に入って説明して頂きました。
現場を見ながらの説明なので、メチャクチャ説得力があります。
色々話を伺った中で、一番感慨深かったのは、二種類の品種「成里乃(なりの)」と「奥の山(おくのやま)」。

堀井さんの話をかいつまんで書くと。
・奥の山園は、元々は堀井さんの家の管理ではなく、明治時代に親戚から引き継いだ。
・現在は品種園だけど、元は在来の丸株だった。
・在来は株ごとに摘み時期が異なり、管理が大変!!
・もう、これ以上管理するのは辛どいから、昭和56年(西暦1981年)改植しようとなった。(茶の木を品種に植え替えようということ。品種茶は、茶摘みの時期が同じ。)
・でも単純に改植するのは、在来があるので勿体ない!!
・180-200本あった中から良い木はないか。選別しよう!
・選んで56種類。それから、もう一段選らんで二種となった。
・それが、「成里乃」と「奥の山」。
・「成里乃」、一番違ったのがアミノ酸。従来の二倍あった!お抹茶向き。
・「奥の山」、葉の色が濃い。細長いから揉み込むのによいから、玉露向き。

実は、2012年の2月頃に堀井七銘園さんをお茶友達と訪問して、一度品種を選抜した事を伺いました。
当時、茶畑がドコという話とか、特徴がどうという話は、頭に入っておらず、「只々手間かけて選抜したんだな~」ぐらいの印象しか残っていませんでした。

それが今回、奥の山園で茶の木を見ながら、「成里乃」と「奥の山」の話を伺って、深い思いと品種の特徴が頭に入って、楽しかったです♪

さて、18:00頃から座学。講義でした。
例によって、お茶とお菓子。
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先ず、お茶請けは素子先生セレクトの虎屋さんの京都限定の桃山「雲居のみち」です。
お茶は、京都市の熊野神社近くの竹村玉翠園の竹村京子さんが茶市場で落札された品種茶「朝日」の煎茶を持ってきて下さりました。
口に含むと、新茶の青みのフレッシュな香りが広がり、甘みがふわっと広がる。
上品な美味しい煎茶でした。
因みに品種「朝日」は、ほとんど抹茶の原料となる碾茶に加工されるので、煎茶で出回ることは希(まれ)とのことです。

講義の話は、長くなったので割愛しますが、なかなか資料と付き合わせると見えてくるものが違うなぁ~というのが感想です。

と言うわけで、なかなか濃ゆい一日でした。

参考資料。
宇治の七名園については、宇治茶の歴史が記載されたパネルが宇治橋通り商店街にありました。
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因みに宇治市のマンホールは、宇治橋の三の間でした。
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では、また~。

夏も近づく八十八夜♪の茶摘み(2015、京都府相楽郡南山城村)

お茶好きさんのビックイベントと言えば、やっぱり八十八夜ということになるんじゃないかと思います。
八十八夜とは、立春から88日目の日。今年は、5月2日です。

この日、僕は京都府相楽郡南山城村の田山地区の茶畑で、品評会用の茶畑の手摘みに参加しました。縁があって、一昨年、昨年に引き続いて、三年連続の参加です。
とは言うものの、前2回は、茶摘みが始まって少し遅れての参加でした。
今年は、はじめっからの参加を目指して、ウチを早めに出発して、この光景を見ることができました!

黒い覆いは、寒冷紗という化学繊維の布で、それを取り去っています。

緑色のポールで、茶の木の外側に柱を作って、その上に寒冷紗を掛けています。
茶畑の一番下の道に近いところに、2-3mの長い軸の巻き取り機を置いて、手動で寒冷紗を巻き取っていました。

今年の茶の芽は、茶摘み前に晴れの日が続いたので大きかったです。
なので、一芯一葉。
(写真は、小さいですけれど、もっと大きなものもたくさんありました!)

この写真は摘んだ後。よく見ると、上の先の方がなくなっていることが分かるでしょうか。矢印の先あたり。

嬉しくなって、たくさん写真を撮ったわけではなく、機械の操作を誤って連写してしまいました。
でも、楽しいので、全部載せます。

品評会用の茶摘みは、機械が動かせるだけの重さのお茶の葉っぱが集まらないと終わりません!!
やっと、重さが足りたから、「終わりで~す!ありがとうございました~!」との声で終了。

記念に自分のカゴの写真をパチリ。

午前8時頃から12時半頃まで、4時間半。
たぶん僕は、この写真の10倍には満たない量しか摘めていないと思います。品評会用だから良い芽しか摘まないとは言え、大変な重労働で、手摘みのお茶は出来るんですよね。

計量の様子です。
それぞれのカゴに摘んだお茶をこの大きなカゴに集めて計量します。

手揉み保存会が、最初の方に摘んだお茶を先に蒸して、ホイロで手揉みしていると伺ったので、覗きに行きました。後の方に摘んだお茶は、機械による製茶をするとのこと。

ホイロは、二つありました。


こちらはお茶の葉っぱを蒸して、ホイロで製茶を初めて、2時間くらい。
写真には写っていませんが、奥に大きめの扇風機があり、ホイロに向かって風を送っていました。

もう一つのホイロ。こちらの方は、扇風機がなく、少しお茶の色が濃い感じ。つまり、乾燥がもう一方より遅いと思われました。

ホイロの助炭(和紙を張っている部分)は熱くなっています。
燃料は、これでした(LPガス)。


ところで、茶摘みに時に地元のおバアさんから伺ったのですが、製茶の加熱の燃料、昔は薪だったそうな。今は、重油・ガスが使われるようです。

助炭には、柿渋を塗ります。南山城村のトミヤマさんのでした。


3人でゴロゴロ転がしていました。

手揉みは、終了まで8時間ほど掛かるそうです。
そうすると最後は、ピンっとした針のような綺麗なお茶が出来るそうな。

手揉みを最後まで見たかったのですが、残念ながら都合で、この写真を最後に南山城村を出発しました。

最後のコメント。
え~と、単純に茶摘みをすることができて楽しかったです!
おしまい。

玉露や抹茶とは、なんぞや?(出来るだけ分かりやすう書いたつもり)

日本茶の種類を詳しく知らない方を想定して、玉露や抹茶を説明します。

まず、日本茶というのは、日本で育てられた茶の木から製造された緑茶、烏龍茶(ウーロン茶)、紅茶のことを指します。

緑茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、蒸気や釜などの熱をかけて、酸化酵素の働きを止めることで、緑色を残して、加工するお茶のことです。

紅茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、湿度温度を調節して、酸化酵素を働かせて、酸化を完全に行い、茶色にして、加工するお茶のことです。

烏龍茶は、茶の木から葉っぱを摘んで、湿度温度を調節して、酸化酵素を働かせますが、酸化を完全にするのではなく、途中で熱をかけて、酸化酵素の働きを止めて、加工するお茶のことです。

水分を蒸発させて、乾燥された状態で保管されるので、お店で販売されているのは、乾燥茶葉ということになります。
お茶を飲むには、煎茶のように「乾燥茶葉にお湯に注ぎ、成分を抽出した液体を飲む」か、抹茶のように「粉末状の乾燥茶葉の場合はお湯に溶かして、飲み」ます。

さて、日本茶の中で一番飲まれているのが、緑茶です。
日本では、おダシのような味のする旨み成分の多い緑茶が好まれる傾向にあります。

旨み成分のアミノ酸類と渋み成分のカテキンの比率は、茶の木の栽培方法により、変化させることが出来ます。
仕組みは次の通りです。

茶の木のアミノ酸類の主な成分は、テアニンです。
テアニンは、根の部分で作られて、根から幹、枝を通って、葉に移動します。

ここが重要な点ですが、葉に移動したテアニンは、日光に当たると、渋み成分のカテキンに変化します!

渋みが少なく旨みの多い緑茶を作るには、テアニンからカテキンの生成を抑制する、つまり日光を遮る作業を行います。
この作業を「覆い」と言います。

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本ずづくりプロジェクトで、よしずを敷き、藁を振る、覆いをするため、棚の上に乗った。奥にいるのが私の筈。

 

玉露や抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)は、新しい葉が出てから、20日以上覆いをして、葉を摘んで、乾燥茶葉に加工したものです。
玉露は、煎茶と同じ方法で加工したもので、行程に葉っぱを揉む作業があります。
一方の碾茶は、葉っぱを揉まず、葉のシート上の形状を残します。

玉露と碾茶を製造できる工場がある場合は、どちらが需要があるかを予想して、玉露を多くするか、碾茶を多くするかを調節するそうです。

ところで、覆いを行った茶の木は、光を遮られるので、ストレスを感じたり、弱ったりします。
玉露や碾茶は覆いをする期間の長いので、次の年も、良い葉をつけて貰うには弱ってしまった茶の木への対策が必要です。
病害虫の発生を防ぐ注意が増えるでしょうし、適切なタイミングで肥料をやって元気を取り戻して貰う必要があります。
覆いをする分、栽培の手間が多くなるのです。

というわけで、出来るだけ、かみ砕いて記載したつもりですが、いかがでしょうか。
こうして紐解いてみると、玉露や抹茶が、手間をかけて、大事に育てられた茶の木から作られたお茶だと言うことが分かると思います。