先日、参加したOPEN EAT THINKで、伝統工芸の和鏡を作成するのに、3Dプリンタを利用している、というお話を伺いました。
新しいものと古いもの。どちらかしか知らないのは、もったいない!と思ったので、雑感を書きます。
新しいものは
大体の場合、古い技術を発展させて、組み合わせることが多いような気がします。
3Dプリンタも、樹脂を使っているので、少なくとも今までにあった技術の上に別の技術(積層させた樹脂の固め方は既存の術に見えます)を組み合わせている。
3Dプリンタは、3Dの設計図に対して、正確に意図した形に作る制御技術が新しいように見えます。

日本茶の場合
日本茶で、上等な緑茶を生産するのに使われる覆い。
伝統的な方法だと、茶畑に棚をくんで、よしずに広げ、その上に天然素材である藁を敷きます。茶摘みが終わり棚を片づけるときに、藁は地面に落として肥料にするのだそうです。だから、藁は消耗品なんです。
となると、来年も同じように覆いを藁でするには、藁がまた棚に敷く分だけ必要になります。手間がかかっていると思いませんか?
なので天然素材のよしずと藁を使った「ほんず」の抹茶や玉露は、必然的に値段が高くなるんです。
覆いは、今では多くの場合、寒冷紗という黒い化学繊維の通気性のあるシートが用いられます。
よしずや藁とより格段に繰り返し使えるので、藁を必要としない分、手間が少なくなると思われます。
ということは、「ほんず」ではない抹茶や玉露は、「ほんず」の場合より生産コストは下がるはず。
じゃあ、「ほんず」と「ほんずではない」抹茶や玉露の味が同じか、というとそうではなんですよね。
ここが面白いところだと筆者は思っていて、「ほんず」の方が味わいに深みのあるのような気がします。
何が言いたいかというと
どっちがいいという話ではないと思うんです。
科学技術が進んで便利になった反面、食べ物でいうと、単一の品種の農作物が作られることが多くなって、豊富な味や文化が失われたんじゃないか、と。
現代の和鏡の製造方法の話からもわかるように、以前の作り方と全く同じでするより、現代の技術を一部利用することで、手間を押さえて、古いものを作る効率を上げることが出来るみたいです。
放っておけば古いものは多分なくなる傾向にあって、だからこそ新しい物ばかりに目を向けるのではなく、古い物にも目をくばる関心を寄せて行動することが、文化を豊かにするんじゃないかと勝手に思っています。
まとめ
大風呂敷を広げてしまって、うまくまとまりません(苦笑)。
言いたかったのは、新しいものは古い物の積み重ねがあってこそ。
古い物に目を向けるキッカケになればと思って、つらつら書いてみました。
おまけ
新旧は、ひらがなで「しんきゅう」。
「しんきゅう」を漢字変換すると候補に「鍼灸」が出てきます。
ウチの妹は、鍼灸師なんです。
メガネのビジュアルのインパクトがありすぎる目のお灸が好評のようです。
よかったら、あきほ鍼灸院のブログもご覧ください。
おまけのおまけ
僕の好きなバンドthe pillowsの曲に、Anemoneというのがあります。
たぶん花言葉がモチーフになっていると思われ、「はかない恋」と「君を愛す」。
パソコンで「きみをあいす」を漢字変換させたら「君をアイス」になりました(^^;;
凍らせてどうすんネン?!
おしまい
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