マニアックなお茶淹れテクニック(静岡梅ヶ島の和紅茶合宿編)

静岡県静岡市の梅ヶ島、初回に訪れた和紅茶合宿(かなざわゆうさんのページ、梅ヶ島の齋藤さんのページ)では、和紅茶と煎茶を淹れました。

次のミッションに対して、お茶淹れテクニックを駆使しました。

  • 電気ポットで浮いてしまう紅茶の茶葉対策
  • 炊事場で急須を洗って茶殻をボールに集めたけれど、水と茶殻が混ざっているのを茶殻だけまとめたい
  • えぐく感じるほど濃く入ってしまった紅茶を美味しく飲みたい
  • 香りのよい渋みが強めの煎茶を多人数で、美味しく淹れたい

ざっと、シチュエーションとやったことを御紹介します。

電気ポットで浮いてしまう紅茶の茶葉対策

一日目の夕食後、ご歓談タイム&お茶会。
和紅茶を淹れるため、湯通しして暖めた陶器のポットに、紅茶の茶葉を入れて、電気ポットのボタンを押しました。
ボコボコと音がして、お湯がポットに入っていくのですが、茶葉が浮いてしまいます。
茶葉がお湯に浸かってくれないとお茶の美味しい成分が抽出されません。
こんな困った状況は初めて。

ふと、対策が思い浮かんだので、スタッフの平野さんにお願いして、柄の長いスプーンを旅館から借りていただきました。
そのスプーンを使い、中身をゆっくり混ぜて、茶葉がお湯に浸かるようにしました。

この操作の背景は、ムジカの元スタッフさんの試飲を参考にしました。
元スタッフさんは、試飲するときはポットのフタを開け、中身をスプーンでゆっくりかき混ぜ、しっかり茶葉が開いていることを確認されていました。
その情景を覚えていたので、咄嗟に、この操作で対応できると踏んだのです。

炊事場で急須を洗って茶殻をボールに集めたけれど、水と茶殻が混ざっているのを茶殻だけまとめたい

夕食後をした広間を片づけで、炊事場に行きました。
スタッフさんが困っています。
話を伺うと、急須を洗って茶殻をボールに集めたけれど、水と茶殻が混ざっている。茶殻だけをまとめたいが、ネットがない。

そこで、大きめの急須を茶こし代わりに使いました。
ボールをゆっくり傾けて、水と茶殻が混じったものを急須に入れ、急須からは、水だけ出す。
そうすると、茶殻だけを取り出すことが出来ます。
これも、その場で思いついたことです。

えぐく感じるほど濃く入ってしまった紅茶を美味しく飲みたい

二日目の、和紅茶を含むテイスティング。
たくさんの紅茶が並んだのですが、中には、えぐく感じるほど濃く入ってしまった紅茶もありました。
これ、ミルク(牛乳)を入れると美味しそうなんだけど、周りを見回してもミルクがない。
ミルクが欲しい!と訴えて、梅ヶ島にお住まいがある齋藤さんにお家まで取りに行って頂きました。
これで、ミルクを加えて、えぐかった紅茶が美味しく頂くことが出来ました。
後日、このときに、写真家の方と再会したときに、ミルクティーの旨さをこれで知ったと(恨めしそうに?なぜ?)、教えてくれました。

ミルクが欲しい!と一緒に訴えた青木さんに、上記の話をしたら、「嬉しいこと言ってくれるねぇ~」と喜んでくれました。

そんな後日談もある、楽しい思い出です。
斎藤さん、改めて、ありがとうございました!!

香りのよい渋みが強めの煎茶を多人数で、美味しく淹れたい

旅館の「くさぎ里」のオーナーさんが栽培されている煎茶は、香りがよく渋みが強めだと踏んでいたのですが、自分が入れる機会がありませんでした。

そこで、二日目のお昼。梅ヶ島での最後の食事の時に、このお茶を淹れさせてくれっ!と志願して、お茶を淹れました。

実は、前振りがあります。
梅ヶ島での二日間、他人が淹れたこの煎茶を飲み、渋いと感じていました。なんか、香りが良さそうなのに、渋みが強く出過ぎている。
この煎茶が淹れられる度に、急須のフタを開けて、茶殻の状態と香りを確認して、「本当はこの煎茶、こんな味なんだろうか?」と思っていたのです。

なので、食事の準備で、かつ時間も結構押している中、無理言って、時間を貰って、お茶を淹れました。
セオリー通り、お湯の温度を下げることに心を砕きました。

土瓶タイプの大きな急須に、お湯を入れ、第一段階の湯冷ましとする。
次に、別の同じ土瓶タイプの急須に、最初の急須のお湯を入れ、第二段階の湯冷ましとする。
最初の急須に、茶葉を多めに入れ、二番目の急須のお湯を入れていく。
フタを時折開け、茶葉が開くのと、香りを確認しながら、最後はえいっと、回し注ぎをしました。
確か、茶葉がお湯を吸うので、二煎目も入れた筈。(時間が経っていて正確ではないかも知れない)

日本茶インストラクターでもあるスタッフの平野さんから、「美味しいです!」と言っていただけましたし、自分で飲んでも、旨みも渋みも香りもいい感じだったので、ドキドキしましたが成功と言って良いと思いました。

なんで思い出したかというと

先日、手鍋で煮出した茶殻入りの紅茶を分けるのに、大きな急須で紅茶だけ取り出しました。
そういえば似たような操作をしたな。梅ヶ島だったっけ?
他にも色々やった覚えがある。何だったっけ?
と、記憶をたどってみたら、全部思い出しました。

「二日間で、何しとってん>自分」というようなお茶淹れテクニックの御紹介でした。

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梅ヶ島温泉郷めぐり「券」、ウメケン。

 

おしまい。

よかったら、マニアックな企画の話「本ずづくりプロジェクト」の「ヨシ刈り体験」(2)はいかがでしょうか。

※ほかにも、ざっくばらんにお茶について知りたい方は、
 本サイトのカテゴリー:お茶のタイトル一覧をご覧ください。

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